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中国山西・鐘村遺跡から夏王朝末期の高級貴族墓 25年十大考古発見

Source: 新華社 Time: 14 05,2026

鐘村遺跡の大型墓「M10」墓出土の器物。(太原=新華社配信)

 【新華社太原5月14日】中国山西省晋中市昔陽県の鐘村遺跡がこのほど、2025年度の全国十大考古新発見に選ばれた。遺跡から夏王朝末期の最高等級の貴族墓が見つかり、太行山の西麓に独立した地域中心が存在していたことが示された。

 遺跡は同県鐘村にある。山西省考古研究院が山西大学などと24年から調査と発掘を行い、6基の高等級墓を発見した。形状は多くが方形に近い竪穴式土坑墓で大型墓が1基、中型墓が4基、小型墓が1基となる。いずれも東西を向き、被葬者は頭を東に向けた仰向けで、手足をまっすぐ伸ばした状態だった。

鐘村遺跡出土のホタテ貝の装飾品。(太原=新華社配信)

 大型の「M10」墓の墓口面積は約46平方メートル。椁(かく)は外椁の石椁、内椁の木椁の二つで、内部に三つのひつぎが並べられていた。中央の被葬者は56歳以上の男性で、頭頂部にホタテ貝の装飾品があり、全身に朱砂(すさ)が塗られていた。両脇の女性被葬者は25歳前後で、体の一部に朱が塗られていた。墓室北側の器物箱には土器の爵(しゃく)、斝(か)、大罐(かん)、小罐と漆器が納められ、北壁の壁龕(へきがん=壁面のくぼみ)に男性の殉死者1人が埋葬されていた。

 中型墓4基の墓口面積は18~26平方メートルで、いずれも一椁一棺構造だった。男性の被葬者が北側、女性の被葬者が南側に安置され、一つのひつぎに合葬されていた。男性は全身、女性は一部に朱砂が塗られ、うち3基で男性の頭頂部にホタテ貝の装飾品があった。墓室北側の器物箱には土器の爵、斝、大罐、小罐と漆塗りの觚(こ)が納められていた。最も小さい墓の面積は約3平方メートルで、緑松石(トルコ石)の耳飾り1点のみが出土した。

鐘村遺跡の大型墓「M10」墓出土の漆木器。(太原=新華社配信)

 発掘プロジェクトの責任者、山西省考古研究院の范文謙(はん・ぶんけん)院長は、年代測定データに基づく遺跡の絶対年代は紀元前1880~同1450年で、主要部分は夏王朝末期に当たると説明。DNA分析では中型墓と大型墓の男性被葬者の間に明確な父子関係があり、父系の家族墓地であることが分かったと述べた。

 范氏は、緑松石や朱砂、漆器などのぜいたく品は遠方から持ち込まれたと指摘。「地域を越えた文化交流があったことを示しており、中華民族の多元一体構造を如実に体現している」と語った。(記者/王学濤)

鐘村遺跡出土の緑松石の玉飾り。(太原=新華社配信)

鐘村遺跡の中型墓「M9」墓出土の器物。(太原=新華社配信)

鐘村遺跡出土の緑松石の耳飾り。(太原=新華社配信)

鐘村遺跡の大型墓「M10」墓出土の緑松石の牌飾。(太原=新華社配信)