
太原市にある晋祠(しんし)で古建築の知識を解説する王永先さん。(資料写真、太原=新華社配信)
【新華社太原4月3日】中国山西省太原市出身の王永先(おう・えいせん)さん(76)は、交流サイト(SNS)のアカウント「斗拱(ときょう、組物)爺爺(おじいさん)」や「古建築斗拱学堂」を通じ、古建築の知識を分かりやすく発信している。2~3分の短い動画では、文物保護単位(重要文化財)を訪ね、古建築の部材や専門用語を現地で平易に解説。難解になりがちな知識を、初心者にも親しみやすく紹介している。
視聴者からは「多くの知識を学んだ」「山西の古建築を巡る旅に出たくなった」「中華文化の発信に大きく貢献している」などの声が寄せられている。王さんはここ数年で2万キロ以上を移動し、古建築を紹介するショート動画を400本以上制作した。複数アカウントのフォロワー数は計200万人を超えた。

太原市の文廟大成殿で記念撮影をする王永先さん。(資料写真、太原=新華社配信)
王さんは22歳の時、絵の才能を買われて山西省文物局に特別採用された。以来、各地で文化財の調査や修繕、研究、解説に携わってきた。晋祠(しんし)や、唐代の木造建築として知られる五台山仏光寺東大殿、世界最高の木造塔とされる応県木塔(仏宮寺釈迦塔)、金代の木造建築である朔州市の崇福寺弥陀殿などの調査や保護にも関わった。
長年の実務を通じて専門知識を積み重ねた王さんは、2000年の定年退職後、学校や図書館で古建築に関する講義を始めた。20年からは家族の支援を受け、ショート動画の制作にも乗り出した。

太原市にある晋祠(しんし)で斗拱の知識を解説する王永先さん。(資料写真、太原=新華社配信)
王さんは「若者に背中を押されて動画配信を始め、本人も出演するようになると予想以上の反響があった」と話す。最も人気のある動画の再生数は150万回を超えた。視聴者が直感的に理解できるよう、自ら見取り図を描き、斗拱の模型も制作している。72歳で運転免許を取得し、家族とともに中国各地の古建築を訪ねて撮影を続けている。
王さんは「スマートフォン1台あれば、より多くの人に古建築の美しさと、その背後にある中国の知恵を伝えることができる」と語る。体が続く限り発信を続け、より多くの人に優れた伝統文化の魅力を知ってほしいとしている。(記者/王学濤)

太原市にある晋祠(しんし)で斗拱の模型を組み立てる王永先さん。(資料写真、太原=新華社配信)

太原市にある晋祠(しんし)で古建築のスケッチを描く王永先さん。(資料写真、太原=新華社配信)

自宅で古建築の研究をする王永先さん。(資料写真、太原=新華社配信)

山西省忻州(きんしゅう)市繁峙県にある全国重点文物保護単位(国宝・重要文化財)の岩山寺で記念撮影をする王永先さん。(資料写真、太原=新華社配信)

山西省図書館で古建築の知識を解説する王永先さん。(資料写真、太原=新華社配信)

山西省図書館で古建築の知識を解説する王永先さん。(資料写真、太原=新華社配信)